2011年7月 束芋@ベネチアから帰って

2011年7月8日 Director's Chair

写真は杉本さんの新作「空景」・・・ではなく、私が撮った「雲系」です。

 ベネチア滞在から帰ってひと月。昨年の7月にベネチアビエンナーレの日本館代表に束芋が決まってすぐに下見に出かけてから、制作はわずか10ヶ月足らず。その中で精いっぱいのことをしたと思う。今回は施工チームの人材に恵まれて美しい立込みが指定した納期で完成した。今回はもしかすると受賞も十分に可能だと私は考えていた。が、それは審査のために夕方に疲れた表情で現れた審査員たちが5分27秒の作品を全て見ることなく去って行ったところであっけなく終わった。
 審査とはそんなものである。
 振り返って残念に思うことは2年に1度の展覧会なのに作家が決まるのが1年を切っているという事。これは以前より語り継がれている事だが年度行事として事務的な運営だけでは無理が多い。本当の意味でこの芸術の祭典に参加できているかどうかを議論され良い方向へ進む事を願う。それにはやるべき事多岐にわたり構築は短時間に簡単できるものではない。芸術のオリンピックは参加する関係者にもそれを追い求める事を要求されているアスリートたちの大会なのだ。

 さて今年も残り少なくなった。10月から開催の岩手県立美術館での森村泰昌展「人間風景」のための現地制作が今月から始まる。現在編集中のドキュメンタリーMORIMURA Chapter3の編集をお盆までに仕上げ、地場産業「清水焼」の清水焼団地50周年の映像制作、8月には延期されていた杉本文楽が14日から横浜で。帰ってすぐにベネチアのメンテナンスに行って、戻ると翌日に丸亀で杉本展第4幕。そして9月は束芋のニューヨークの個展の設営、2週間で戻って横浜で撮影をしてChapter3の字幕入れとモントリオールのエントリー、10月は森村@岩手。帰って京都である現代美術作家による寺院の撮影。その間、それぞれの制作は平行して続く・・。11月まで休みなしの日々。
 <事前宣告>12月は23日から冬休みをいただきます。(白馬に雪が積もれば。でも今年は安比で滑ってみたい。)

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2018.0730追記
そしてこのベネチアビエンナーレの日本館で発表された作品をまとめたものがこちら
制作期間から設営、会期中も夏から秋にかけて収録した。



veni-imo : TABAIMO teleco-soup, 2011 束芋 Venezia biennale from Ufer! Art Documentary on Vimeo.
veni-imo : TABAIMO teleco-soup, 2011
日本語/English Subtitles

Tabaimo (b.1975) converts her hand-drawn images into animation on a computer and incorporates them into installations using multi-projection and other means of expression. The work documents her large multimedia installation, teleco-soup, at The 54th Venice Biennale (Japanese Pavilion).
With the artist interview, it also reflects the 11 month production process of the work, integrating 18 projections, that was only possible at this venue.

Attention
This Vimeo on demand program for private use only, and prohibits any other use, reproduction or performance in public, in whole or part.
http://www.ufer.co.jp/education/index.html


2009年から2011年にかけて連続して大型の展覧会を開く事になった束芋。 第54回ベネチア・ビエンナーレ日本館代表作家に選ばれたからだ。 ちょうど、個展「断面の世代」が横浜美術館と国立国際美術館で巡回中であった。 その会期が終わらぬ間に、ベネチア・ビエンナーレに向けて11ヶ月間の活動が休む暇なく始まった。
日本館の特殊な建物に頭を悩ませ、構想し、それをチームで作り上げていく行程をインタビューと供にたどる。 「構造が足かせになるようであれば・・・」 「一つ一つの日本館の特徴を捉えていって・・・」 自分の世界感とその空間を見事に組み合わせて行く。 「空間や機会が与えられ、それに多くの方々に支えられて協力してもらって・・・」 ベネチアを乗り切った束芋であるが、彼女にとっていかにこのビエンナーレがプレシャーであったかは、この記録映像を見てもらえばわかるだろう。
「teleco-soup」、この不思議なタイトルはもちろん束芋の造語で、それについても本人が語る。

出演・束芋 監督・岸本康 
本編/26分

★ご注意ください!!★
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http://www.ufer.co.jp/education/index.html

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